これからマーケティングを学習したい皆さんにとって、初めの第一歩は「マーケティングって何だろう?」と考えてみることではないでしょうか。

「マーケティング」という言葉自体は世の中にも浸透し、よく聞く言葉なのですが、実際に何を意味しているかというと曖昧でよくわからない言葉でもあります。

私自身はマーケティングのコンサルタントを本職にしているのですが、友人からもよく「マーケティングって何をするの?」という質問を受けます。

マーケティングと聞くと、人によってはCMや新聞、雑誌などの広告のことを思い浮かべる人もいるかもしれません。また、どんなブランドが好きかを一般消費者にインタビューしたり、新商品のコンセプトやパッケージを考えたりするのがマーケティングの仕事だと思い浮かべる人もいるでしょう。

そうなんです。

マーケティングにはプロモーション、PR、マーケティング調査、ブランディング、コンセプト開発、戦略策定などなど、様々な分野があって、そのどれもがマーケティングに当てはまります。

それではマーケティングとはいったい何でしょうか。そしてなぜ私たちはマーケティングを学ぶべきなのでしょうか。

これまで多くの研究者やマーケティング協会、著名人などがマーケティングについて様々な定義をしています。

個人的に好きなのはマーケティング界の大巨匠セオドア・レビット(Theodore Levitt、元ハーバード・ビジネス・スクール名誉教授)の「マーケティングとは、顧客の創造である」というシンプルかつ明確な定義です。

彼は「ドリルを買う人が欲しいのは”穴”である」という有名な言葉を残しているのですが、この話についてはブログ記事のなかで説明してますのでぜひご一読ください。

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』という本がベストセラーになりましたが、この本のタイトルにも出てくる現代経営学の発明者とも評されるピーター・ドラッカー教授は著書『マネジメント』の中で「企業の目的はただ一つ、顧客の創造である」と述べています。

セオドア・レビットとドラッカーを合わせると「マーケティング = 顧客の創造 = 企業の目的」となります。三段論法という古典的な論理学の公式(A=B、B=CであればA=C)に合わせると「企業の目的=マーケティング」とも言えるわけです。

なんとなくマーケティングってとても重要なんだということは伝わったのではないでしょうか。
それゆえ海外ではマーケティングは日本よりもずっと重要視されていて、企業の経営者の多くがマーケティング出身者であることも非常に多いです。

ドラッカー教授はまた、「マーケティングの理想は販売を不要にすること。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすること」とも言っています。
売ろうとしなくても、顧客が自ら欲しいと思い行動する、そのような状態が究極のマーケティングであるということですね。

まだまだマーケティングについて模索中の身ではありますが、私個人の考えではマーケティングとはモノや人などのある対象に対して「いいな」というプラスの感情と「欲しい・必要」というニーズを感じてもらうことなのではないかと考えています。

恋愛や交友関係などの日常生活において、自分がどのようなポジションをとり、ターゲットに対してどのようなアプローチをしていくか、セルフ・ブランディングを行っていくことも立派なマーケティングであると思います。SNSで「いいね」を獲得するのに企業も個人も大した違いはありません。
つまり日常生活の中にもマーケティングが必要となる場面は溢れています。

先人たちの言葉を学ぶことも重要ですが、ぜひご自身の言葉でマーケティングとは何か、その定義について考えてみてください。