今から数年前に『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』という本が大ベストセラーになり、元AKBの前田敦子さん主演で映画化もされましたが覚えているでしょうか?

ではこの本で出てくる『マネジメント』を書いたドラッカーとはいったい誰なのかというと、ビジネスの世界では知らないとちょっと恥ずかしいと言われるほどの大有名人です。

正式名ピーター・ファーディナンド・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker)は1909年にオーストリアで生まれた経営学者で、「マネジメントの発明者」とか「マネジメントの父」と呼ばれ、現在の経営学や組織論の基礎を築きました。

現代経営学の父であるドラッカーですが、彼の著書『マネジメント』の中ではマーケティングについても多くのことを述べています。
なぜなら経営とマーケティングは一体であるからです。

『マネジメント』の中でも印象に残っている1文として、「真のマーケティングは顧客からスタートする」とドラッカーは述べています。

市場や製品からスタートする販売に対して、マーケティングは常に顧客の欲求からスタートします。顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすること、それがマーケティングです。

その結果として、ドラッカーの有名な「マーケティングの理想は、販売を不要にすることである」という言葉に結び付くのです。

どうやったらお客さんに売れるだろうか、どうやってお客さんに自分のサービスをアピールしようかなど、マーケティングを考えるときには利益を上げることを考えるあまり、商品やサービスを中心に考えてしまいがちです。

利益を出すことが目的なのですから当然といえば当然といえます。しかし、それは売る側の都合であって、最も重要なことは何を売りたいかではなく、顧客は何を買いたいかを問うことです。

いまお客さんが課題に抱えていることや悩んでいることは何でしょうか。
それを自分たちがどのように解決してあげることができるのでしょうか。

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マーケティングの出発点には常に顧客が来ます。
マーケティングの使命は顧客が悩んでいることを解明し、顧客が望むものを提供することです。

社会の最小単位は2人と言われますが、顧客でなくても恋人でもいいですし、奥さんや旦那さん、友人などあなたの周りにいる人の課題や悩みは何でしょうか。対象を注意深く観察し、相手が望むものを提供しようと考えるところからマーケティング思考は始まります。

「真のマーケティングは顧客からスタートする」
きっとこれから何年マーケティングに関わっていくことになったとしても、この出発点だけは忘れないようにしたいと、私も日々自分に言い聞かせるようにしています。